体質論

アーユルヴェーダは、宇宙のすべてのものが、五元素ー空、風、火、水、地から成ると考え、これらの元素を単純化した3つのエネルギー(トリ・ドーシャ)で、生命の働きを説明しました。

【トリ・ドーシャ(3つの生命エネルギー)】

🍃ヴァータ(空+風)    軽性・冷性・乾性・移動性・粗性
運動のエネルギー:運搬、循環、伝達、思考や身体の動きなどを司る

 

🔥ピッタ(火+水)    温性・鋭性・軽性・微油性・流動性
変換のエネルギー:消化、代謝、体温の産生、皮膚の光沢、知性、勇気などを司る

 

💧カパ(水+土)    冷性・重性・油性・粘着性・緩慢性
結合のエネルギー:体力、免疫、体液、筋肉や脂肪などの組織、献身、忍耐などを司る

 

大宇宙と呼応して、小宇宙である私達人間も、このトリ・ドーシャのバランスによって生命を維持しています。
トリ・ドーシャのバランスは一人ひとりが異なり、それが体質(個性)となって現れます。
体質は、受精時の両親のドーシャのバランスによって決定されると言われています。

アーユルヴェーダの健康とは、生まれ持った体質のトリ・ドーシャのバランスがとれた状態です。

ドーシャのバランスは、ライフスタイル、心身の状態、年齢、季節、環境、天体の動きなど、様々な要因で常に変化しています。
生命の働きは、健康な状態であれば、ホメオスターシス(恒常性)によりバランスが保たれていますが、不健康な状態により限度を越えると、バランスを崩します。

✩バランスがとれた状態
生理機能が正常に働き、体内の消化や代謝、循環、排泄が正常で、身体は軽く爽やかで、心も至福に満たされています。
体質のポジティブな面が現れ、活力に溢れ(オージャス)、美しく輝いています。
人生の流れにのって、願いも叶いやすくなります。

★アンバランスな状態
生理機能に異常をきたし、毒素が蓄積し、心身の不調を引き起こし、病気になります。
体質のネガティブな面が現れ、活力がなく、顔色が悪くなり、不安を感じやすくなります。
人生が思うように行かなかったり、トラブルに見舞われやすくなります。

 

アーユルヴェーダのライフスタイルとは、自然(宇宙)に沿った、自分の体質に合ったライフスタイルの実践、アーユルヴェーダの養生法、浄化法などによって、ドーシャのバランスをもたらし、毒素の蓄積を予防し(毒素を適切に排泄し)、健やかで幸福な心身で人生を生きるということです。