C2.身近な人との喧嘩からトラウマを見つける

あなたがサインとの対話を長年経験していれば、なにか日常とは違うな、あれおかしいな、こうだったかなといった事にサインが潜みやすいということに気がついていると思います。

ここでは喧嘩について、説明をしてみます。

私は意識的にサインとの対話を行い始めてから、もう何年も経ちましたが、誰かと喧嘩をした時、心が乱れた時にそこにメッセージがないということは一度もありませんでした。また、喧嘩において、どちらか片方が悪いということも、一度もありませんでした。

ここでは、喧嘩というものをサインとの対話をする時の目で見てみましょう。

すなわち、物事を象徴的な、次元をずらしたレベルで見ます。俯瞰した目で見るのです。

なぜその喧嘩が発生したのでしょうか、それが具現化した本当の理由は何でしょう?

この視点でみる場合、実際に起きた喧嘩そのものに焦点を当てません。サインとして物事を観察する場合、繰り返しのパターンと、物事の象徴に焦点を当てて下さい。

そこから見えるものはなんでしょうか?誰が最初に始めたとか、それに対して相手がこんなにひどいことを言ったからとか、そう言った視点からは離れて下さい。

ほとんどの喧嘩の仲直りでは、実際のトラウマの解決にまで踏み込まないため、また同様の種類の喧嘩を繰り返し行なっていることがあります。

喧嘩を行なう本当の理由は、決定的な無視できない出来事としてメッセージを出し、それを読み解くチャンスを与えようとしているからなのですが、明晰で意識的な活動をおこなっていなければ、これを見過ごしてしまいます。

何度も同じようなパターンの喧嘩をしている時は、その時に感じている自分の感情や、自分が相手に対して言っている言葉、それから、相手が言っている言葉や、相手が感じている事に対して注目して下さい。

その言葉や感情は、あなたがトラウマを受けた際に感じて思ったことと非常に近いはずです。

もし、そのトラウマが特定できるのであれば、その状況を完全に許し、手放すとアファメーションをかけてみてください。それでも収まらないのであれば、実際サンドバッグを叩いたりして怒りを放出します。

トラウマは玉ねぎ状となっている場合があり、熟考しないと本当の原因がわかりづらいことも有ります。あなたが受けたトラウマの十中八九は、親、それから兄弟姉妹との幼少の頃のやりとりとなります。

忘れないで下さい。あなたが生まれる前にその選択をしたから、そのトラウマが具現化したというだけで、親や兄弟姉妹が悪いわけではありません。

余裕があれば、相手のトラウマに対しても目を向けてみてください。トラウマは対になっていたり、同様のパターンを持っていたりします。あなたはあなたのトラウマを解消するため、そして相手は自分のトラウマを解消するために、ちょうどその喧嘩をすることにしていることだってあるのです。

喧嘩の最中に冷静になり、俯瞰した目で出来事を見られるようになってください。どちらかが冷静に見ることが出来るようになると、その相手とのやりとりがとてもスムーズになり、やがて相手とのわだかまりがなくなると、その人との関係性はとても安定します。

私と妻も、結婚した当初は何度も喧嘩をしましたが、この方法を使って、双方のトラウマを解消し、とても良い関係を築けています。

またこの方法を続けていくと、心がざわついた時点で問題の特定ができるようになり、深刻な喧嘩に発展することが少なくなります。

実際に解消できたかどうかは、同様の種類の喧嘩が繰り返されるかどうかで見極めることが出来ます。