祝婚歌


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先日、母が
「すごくいい詩があるのよ」と言って
手元の本に書かれた、一編の詩を見せてくれました。

 

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祝婚歌
二人が仲睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派ででありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい
茨木のりこ集「言の葉」 2より
『祝婚歌』 吉野弘

 
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母と父は、37年連れ添っていますが
決して“仲睦まじい”という感じではなく
ものすごい葛藤の中で、今日まで共に暮らしていて
そんな母が、この詩に出会って
「孫も生まれたのだから、仲良くしないとね。」って
きっと、父も、母も
もっと、ずっこけてたら、うまくいったのかもね?
二人とも、立派であろうと、正しくあろうと、力んじゃってたんだね
父も、母も、完璧主義だもんねーーーー笑
でも、二人とも、年をとって変わりました
父は丸く、母は強くなりました
両親が、二人揃って健在であること
両親が、二人揃っていること
こんなに有難いこと、ありません
結婚して、2ヶ月が経ちました
お陰様で、毎日が穏やかです
それに、私達は二人ともずっこけてるから(笑
笑いが絶えません
愚かでいられることの、しあわせです
でも、すごく胸に響きました
肝に銘じておきたい詩です
時々、読み返したいなと思って
ここに記しておきます
お父さん、お母さん
ありがとう
そして、二人の結婚も
おめでとう
末永く、幸せに✫
aki

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2 Replies to “祝婚歌”

  1. キュンときました。
    ステキな詩!

  2. ねっ、いいよね!(^^)!

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