奄美の旅  〜「田中一村」に会いに行く〜


一昨日、奄美大島から戻ってきました。
透き通った青のグラデーションの海、常緑樹の青々とこんもりした勢いある新緑で輝く山々、素朴で飾り気のない島の空気。
母と2人で過ごした3泊4日。
本音をぶつけて小さな喧嘩もあったけど
いろんなことを解放し癒した日々でした。
ちょっとまだ言葉にするほどまとまっていないのですが
大切なものを失ったという、パプニングもありましたし(笑
でも、少しずつ書いてみます^^

今回の旅の一番の目的は、母のたっての希望、『田中一村記念美術館』に行くこと。
数年前に母と2人で千葉で行われた田中一村美術展を観賞したのですが、それ以来私も母も彼の大ファンになり、特に母は彼が人生を賭けた奄美の土地にいつか降り立ちたいと言っていました。
晩年に奄美を描いた大作は、それまでの日本画を越えた彼の魂の叫びが聴こえそうなほどで、観るものを圧倒する力があります。
一村が生涯を通して描いた「花鳥風月」。
彼の自然・命を見る眼差しの優しさと鋭さと大胆さに、自分の鈍感さを思い知ると共に、自分の中にもある生命の輝きや力、そして深い愛情を思い出させてくれます。
生涯独身で存命中は評価されず、孤独の内にもひたすら自分を貫いて描き続けたという。
私達人間の中にある何にも抗えないようなその信念に触れる度、自分にも生きる力がこんこんと湧いてくる。
私の絵の最終決定版の絵がヒューマニティであろうが、悪魔的であろうが、絵の正道であるとも邪道であるとも何と批評されても私は満足なのです。
それは見せるために描いたのではなく私の良心に納得させるためにやったのですから・・・・・・
(知人への手紙より)

まだハイシーズンではない平日の広い美術館は人気がなく、ほとんど貸し切り状態。
空間まるごと自分の感情を震わせて観賞することが出来ました。
なんとも贅沢な一時でした^^

namaste
aki

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