3つのグナ

ここしばらく、思いっきり憧れの“専業主婦”を満喫し、仕事のことに心を煩わされることなくすべての時間が自分の自由であるという毎日で、本当に有難いなーと思うのですが、そうして毎日あんまりにも自由だと、今度は仕事がしたくてウズウズしてしまったり、なんにも予定がない日が続くと、特にしたいこともなくなって、なんとなくだらっと過ごしてしまったり。。。
要はバランスなのだなぁと、あらためて思う。
以前はこうして時間を持て余したりすると、すぐやりたいだけ引き受けることができる派遣ナースの仕事をガンガン入れてしまって、しばらくはやりがいを感じて楽しく働くものの、結局自分のしたいことじゃないと気が付き、身体も疲れてしまうという、その繰り返しでした。
いわゆる、ヨガの言葉でいう、ラジャス(激性)とタマス(怠惰)の繰り返し。
求めているのは、ヨガ的な生活=サットヴァ(純粋)な状態であるのに、以前はなかなか思うようにならなかった。
ヨガの恩恵を忘れ、手っ取り早く手応えが感じられることに時間を費やしてしまう。
仕事をしているという充実感や、物質的、金銭的な欲求を満たそうとする。
何か生産的なことをしていないと、自分はダメなんじゃないかと、罪悪感が出てきたり無気力になったりする。
自分ではできる限りサットヴァを保とうとするのだけど、それは長く持続せず、ラジャスとタマスの間で行ったり来たりしている。
そしてまたサットヴァを求めてヨガと瞑想をするのだけど、そうしてサットヴァが訪れしばしその状態を満喫すると、再びアンバランスになり、タマスになってくるので自分からラジャスな状態を作り出す、というサイクル。
結局、ラジャスな生活が病気を引き起こし、散々タマスにもなっていたので、ここ一年以上かけて自分を取り戻してきました。
その良くないサイクルがここ数年の私の状態であったと認め、「もうやりたくないことはやらない!自分の本当のやりたいことをしよう!」と思っているのに、バランスを失うのはあっという間だ。
バリ島でサットヴァを完全に取り戻したと思っていたのに!
最近木のポーズなどのバランスのポーズをして、なぜぐらつくのか。
生活にバランスをかいていたからだ。
平穏な日々を求めて、それを手にしたと思ったら
もっと創造的にならなければと、どこかで自分を追い立てている。
でも、時間を有効に埋めようとするのを止め
何かを生産しなければ自分の価値がないように思えるその心と向き合い
本当にしたいことは何か、再び考え、感じてみる。
それはものすごーーーく小さな心の揺れなのだけど、毎日ヨガをして自分を観察していると、そんな小さな心の動揺がはっきりと見えてくる。
自分の魂はどんなことを喜んでいるだろう?
闇雲に時間を使うのを止め瞑想をすると、今どれだけ大きな恩恵の中で生かされているかということに気が付き、それをちゃーんと受け止め味わう。
そして、未来のビジョンを立て直し、「本当にやりたいこと」にエネルギーを注ごう、と思い直す。
これでいいんだ。
そして、自分の生まれてきた意味は何か、ということをもう一度問いただす。
自分の創造力をちゃんと目的の方へ向けること。
時間がかかっても、焦らないこと。
目指すのは、サットヴァな生き方。
ヨガに、3つのグナ、という概念があります。
アーユルヴェーダでは体質を3つのドーシャ(トリ・ドーシャ)に分類しますが
ヨガではすべてのエネルギーの性質、属性をを3つのグナ(トリグナ)に分類して説明します。


サットヴァ:純粋、真実、善、調和、賢さ、調和、快適さ、新鮮さなど
ラジャス:躍動、情熱、変化、激しさ、鋭さなど
タマス:怠惰、静止、無気力、腐敗、暗さなど

その3つのグナは、すべての物質的、精神的なことに当てはまります。
そしてヨガでは、できるだけサットヴァを人生に取り入れ、サットヴァな生き方を目指すものです。
サットヴァな人生や性格は、平和を望み、穏やかで明晰な人のことです。
ラジャスで言えば、競争を好み、情熱やこだわりが強く、成功や名声を欲しがる人です。
タマスで言えば、嘘をついたり不正を働いたり、また悲観的で自己嫌悪が激しく、妬んだり引きこもったりする人です。
私達はどの性質も持ち合わせていて、どれが強くでるかでその人の個性がでますし、その日の体調によっても、サットヴァな日もあれば、タマスな日もラジャスな日ももちろんあります。
どんな日があっても、バランスを取り戻すことができればいいのです。
でも今の現代社会は、とくにラジャス的であると言えるでしょう。
だからすごくストレスが多いのです。だからみんな癒しを求めます。
ラジャスとタマスの繰り返しは、私だけではないはずです。
このラジャスな社会だから、なんとなくみんながラジャスな傾向になってしまうのも頷けます。
また自殺や犯罪、いじめが多い社会ならタマス的とも言えます。
ラジャスとタマスでみんな疲弊しているのです。
まさに、ブータンのような国は、サットヴァ的といえますよね。
日本ももっとそこに近づけるはずです。
そしてこのグナは、食事にも当てはまるので、ヨギーはサットヴァ的な食事を好みます。
サットヴァな食事は、まさしく新鮮で純粋なもの。手作りで作りたてのものです。
新鮮な果物や野菜、ナッツや精白していない穀物や豆類。ミルクや蜂蜜などを言います。
だからヨギーの食事はとってもシンプル。
こういった食べ物は、心と身体にバランスをもたらしてくれると言います。
そしてラジャスなものは、お肉や魚、卵、刺激物、コーヒーやアルコール、極端に味の濃いもの、また急いで食べるのはラジャス的です。
仕事が忙しいと、こういうものを欲しませんか?
そして、こういうラジャスなものを摂っていると、私達そのものがラジャスになると言います。
タマスなものは、プラーナ(エネルギー)が全くないようなもので、全く役に立たないと言います。
腐ったものはもちろん、熟れすぎたもの、作り置きの古くなったものや、加工食品全般、お肉、アルコール、発酵食品など。
だからコンビニやスーパーの出来合いのものやレトルトのものばっかり食べていると、欝やひきこもりになりやすい、、というのは当てはまるのではないでしょうか?
食べ過ぎもタマスに当てはまります。
だらだらした休みの日って、確かについ食べ過ぎちゃいますよねー、、(T_T)
私達が何か問題だと思うときというのは、たいていバランスを失っているときなのです。
そのバランスを取り戻すために、ヨガやアーユルヴェーダの教えがあって、私達を助けてくれます。
ヨガに出会えて本当によかった、と思う。
バランスを崩しやすい私ですから、本当にヨガに助けてもらったと思うもの!
毎日寒いけど、ヨガをすると身体がぽっかぽかになるんです。
そして瞑想のあとには、心がぽっかぽかになる。
そして、ストンと「今ここ」にいる感覚。
深い静寂の中に、光が見えます。

サットヴァであるための、誰でもできること、提案♪
・とにかく仕事を減らすこと。(日本人は働き過ぎ!)
・冷凍食品とレトルト食品を食べないこと。
・旬のお野菜と果物を食べること。
・早寝早起き。
・嘘をつかないこと。
◎できたら、ヨガと瞑想をすること。

namaste
aki

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