バクティ

こちらのBlogの続き。

今年の4月、夫婦揃って、町田にある婦人科を受診しました。

まず初診時、静かな個室に案内され、看護師さんからとても丁寧に問診を受けました。
これまでの経緯を話していたら、色んな思いが出てきて、思わず声が震えてしまいました(;_;)
駅近にあってなんとなく目に留まったクリニックで、評判とかよくわからなかったのですが、看護師さんの真摯で温かな対応に感動し、信頼出来るクリニックだと思いました。
後で知ったことですが、不妊治療のスペシャリストを集めているようで、クリニック全体があらゆる点において最善の配慮がなされており、安心して検査を受けることが出来ましたし、治療の実績もあるクリニックのようでした。
不妊検査や治療に関するセミナーも無料で開催していて、患者の知識不足による不安を最小限にしようという計らいがなされていて、昨今の不妊事情について、また夫婦のコミュニケーションの大切さも強調されていて、院長先生のお話に深く納得するところがありました。
それまで生殖医療への不信感も少なからずあったのですが、これも人それぞれ選択のひとつであり、色んな価値観や考えがあることを、あらためて認識させられました。
また、毎回の診察時の医師や看護師さんの優しくテキパキとした対応に、本当に励まされ、こんな素晴らしいクリニックに出会えたことを本当に幸運に思い、感謝の気持ちでいっぱいでした。

それでも、私自身の心は激しく揺れ動き、この状況に納得がいかないようでした。
今回、自分達の現状を知るという目的で、検査だけは最後までやり切ろうと決心したにも関わらず、検査のたびに自分に嘘を付いているような、場違いなところに自分がいるような感覚があって、診察初日はわけもわからずポロポロと涙がこぼれて、何かが洗われているような、悲しみのようにも思える漠然とした感情に襲われ、自分でもどうして良いのかわからない状況にただただ呆然とした日もありました。
でも、そんな中でもこの状況をただそのまま受け入れようと、自分を投げ出し、流れに身を任せながら、ただすべてを神に祈るような気持ちでいました。
子供が本当に欲しいなら、医療の力を借りるべきなのか、それとも自分の心の要求に従うべきなのか、ずっと葛藤は続きましたが、自分の内面からの気付きが起こるにつれ、また検査の結果もひとつひとつ問題ないことを確認できたことも自信になり、ポジティブな気持ちで事の成り行きを見守りました。
そして、初診の日から2ヶ月を迎えようとしていた頃、最後の子宮卵管造影を残して、検査は中断しました。
もうこれ以上、葛藤の中にはいられない。
子宮に薬なんて、入れたくない・・・。
もう検査しない、と決断した途端、心に活気が戻ってきました。
この時には、もうやりたくないことはやらなくていい、ただ私らしくいよう、とはっきりと思えたのです。
あらゆる不安も期待も、すべて消えていました。

“ただ、自分を信頼しなさい。本当の自分を生きなさい”

そう、自分の内側から何度も声が聴こえました。


(検査についての振り返り)
検査については、女性は男性に比べて沢山の検査項目があります。
まず、生理周期を問わない検査があり、その後生理周期(卵胞期、排卵期、黄体期)に応じてホルモンの状態(採血、尿検査)や、子宮や卵子の状態(超音波検査)をチェックします。
もちろん、基礎体温を付けるように言われ、私はこの受診がきっかけで付け始めました^^;
基礎体温は、綺麗な二層になりました。(ちょっと感動。)
そして、ホルモンの状態、排卵状態、子宮や卵巣も、特に異常はありませんでした。
3年前に検診を受けた時に、双角子宮かもしれないと指摘されたのですが(妊娠しずらい子宮の奇形)、それもエコー上ではなさそうだと言われました。
ただ、少しプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)が妊娠を目指す状態としては高めで、通常正常値ではあるのですが、念のためにホルモン値を下げる薬が出されました。
2週間に1回服用する、というものだったのですが、1回だけ飲んで、その後やっぱり飲みたくなくて止めました。
確かにここ数ヶ月で、なぜかおっぱいが大きくなっているのです。
想像妊娠的なものなのか、単に赤ちゃんが来る準備のような気がしてならないのですが、何かのアンバランスさはあるのかもしれません。
それから、抗ミュラー管ホルモンの採血は、卵子の在庫を調べる検査(生理周期を問わない検査、自費)なのですが、私は年齢に比して、在庫は少ない方でした。
現在39歳ということでも妊娠しづらい年齢なのに、卵子在庫は42歳くらいなのだそうです(*_*)
そのため、医師からは早めに治療を検討するように言われていました。
でも、私はそれに対して、それほど悲観的になりませんでした。
不妊治療をしようとは、どうしても思えないのです。
色んな選択が出来る中で、私はやっぱり自分が思う自然な道を選びたいと思いました。
その選択の結果がどうであれ、私は今の選択を信頼したいし、自分なりには、これまでも最善の道を歩いてきたように思います。
今の私には、これまでのすべてのことも、今の選択も、すべてを信頼することが、最も大切なことのように思ったのです。
そう、魂(神性)はすべてを知っているのです。
私は自分の創造性を、勇気を持って信頼したいと思いました。


(旦那さんの検査)
旦那さんは自宅でマスターベーションをして、容器に精液を取って、クリニックに提出。
精液の検査とは、以下の項目をチェックします。

1,精液の量
2,精子の濃度
3,運動率
4,クルーガーテスト(正常形態精子率)
5,白血球濃度
6,粘性や匂い、色、異物の有無など

実は、不妊症の原因の約半数は男性側にあると言われています。
男性の性機能もストレスの影響をかなり受けるそうですし、無精子症や精子無力症といった深刻な状態の場合もあります。
旦那さんはとても健康で精力も旺盛なので、きっと大丈夫だろうと思っていたのですが^^;、精液検査をして結果を聞くまでは、自分のこと以上に不安になってしまって、落ち着かない日もありました。
結果、大きな異常はなく、精子の量も充分で、運動率も良好でした。
ただ、正常形態精子の率が正常より低く、男性不妊外来を勧められました。

外来では精巣や陰嚢のチェックを受けたそうですが、異常はなく、コエンザイムQ10のサプリを処方されました。
アーユルヴェーダでは、男性の性機能向上にはアシュワガンダというハーブが勧められるので、それを飲み始めたり、食事も(私が関与しないLunchなど)気をつけているようです。
またギーやアーモンドも精液を作る作用があるので、お料理によく使っています。
旦那さんは、今月再検査予定。


そんなこんなで、私の心は検査を止めた夏至の前に晴れ渡り、それからは清々しい気持ちで毎日を過ごしています。

結局、彼が検査をしようと後押ししてくれたことで、これまで私が独りよがりだったことも気づいて、私や私達の中にあった葛藤や矛盾が精算されてきて、私は自分への信頼と愛を今一度取り戻す機会を与えられたのだと思います。

昨日、私はここしばらく言えなかった心の内を、彼に打ち明けることが出来たのですが、とことん、そう、とことん自分を愛することでしか、前に進めないことを痛感しています。

未来に何があるのか、もうそこに執着もなく、ただ今を生きるということの奇跡を、存分に味わっていくこと。

そして、信念さえも消え去って、ただ自分を愛するということの至福こそが、平和への種だという気付き。

人は何かになろうとしたり、何かに原因や結果を求めた途端、不幸になってしまうのだと思う。

幸福であり続けるということは、何にもとらわれないということ。

愛の海に自分を投げ出して、ただ、今という瞬間を、生き抜くということ。

ヨギーの道とは、愛の道。

神への信愛、バクティ。

8月は、静かに平和に、そして躍動する月になりそうです。

豊かに自由に、愛を生きたいと思います。

shanti
aki

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